「英語の参考書はどれがオススメですか?」と聞かれる事は少なくない。
膨大な数の大学受験英語の参考書が出版される中で、どれをやれば良いのか分からないのも無理は無いだろう。
実際に、「英語 参考書 おすすめ」というキーワードでの検索は年間で10万回以上はおこなわれている。
しかし、限られた時間の中で”参考書選び”に時間をかける事はあまりオススメしない。
結局のところ、どの参考書を使おうが、各分野一冊ずつ完璧に暗記することができればどの大学でも合格できるからだ。
何冊も同じ分野の参考書を持っていたり、一冊の参考書を完璧にすることなく、他の参考書に手を出す受験生が多いが、非常に効率が悪い。
受験生がそのような行動をとってしまう理由の一つとして、その参考書だけで合格できる保証が無い事が考えられる。
「これさえやれば絶対合格できる」という保証があれば、誰だって一つの参考書に取り組み続ける事ができるのでは無いだろうか。
そこで、センター英語198点を得点し、一般入試で慶応義塾大学に合格した筆者が実際に使用した英語の参考書を全てご紹介する。
筆者が受験をしたのは、2012年ではあるが、生徒たちもこの参考書の学習だけで問題なく早慶に合格できているので安心してほしい。
英語の学習は主に「単語」「文法」「英文解釈」という三つの分野に分けて学習することが基本だ。従ってここでは、分野別に参考書を紹介している。
英語の詳しい学習手順・方法については、分野別に各ページで詳しく解説している。各分野の学習手順が知りたい、今の勉強法が合わないという方は、ぜひ参考にしてほしい。
センター英語9割、慶應大学に合格した私が使用した4冊の英語参考書
私が受験生の時に使用した英語の参考書はたったの4冊だ。
この4冊を学習すれば、必ずどの大学でも英語で合格点を取る事が可能だ。
それでは、4冊の参考書を分野別にご紹介していく。
使用する参考書を迷っている人や、同じ分野の参考書を何冊も使用している人は、ぜひこの記事を参考にしてほしい。筆者を含め、今まで多くの受験生がこの参考書のみの学習で難関大学に合格できたという実績があるからだ。
分野別に学習する事については、「大学受験で失敗しない、着実に成績が伸びる効率的な勉強法」で詳しくご紹介しているので、まだ目を通していない人は必ず一読しておこう。
単語帳 「英単語2001 BLISS (河合出版)」
単語帳は「英単語2001 BLISS 」(以下、BLISS)を使用した。
ただ、単語帳に関しては何を使用しても大丈夫だ。私立国公立を問わず、メジャーな単語帳を一冊暗記していれば単語力でつまづく事はまず無いだろう。自分に合った単語帳をとにかく一冊やりきろう。
その上で「BLISS」がオススメな点は、単なる単語の意味ではなく、実用的な日本語訳を載せてくれているところだ。これにより、実際に試験問題で長文を読む際にも比較的スムーズに訳す事が可能になる。
もし単語帳が決まっていない場合や、今使っている単語帳では暗記が捗らないという場合は、ぜひ一度「BLISS」を手に取ってみる事をオススメする。
英単語の学習方法については「どんな大学でも合格できる英単語の勉強手順とオススメの単語帳」で詳しくご紹介している。まだ読んでいない人は一度目を通しておこう。
熟語・イディオムの参考書「英熟語ターゲット1000(旺文社)」
熟語の参考書はあまり多くは無いが、私は「英熟語ターゲット1000」をオススメする。これ一冊で大学受験に必要な全ての熟語を網羅していると言っても過言では無い。
また、「英熟語ターゲット1000」を使用するのであれば、「大学JUKEN新書カード英熟語ターゲット1000(旺文社)」という、「英熟語ターゲット1000」をフラッシュカードの形にしてくれている教材をオススメする。
熟語の暗記学習はフラッシュカードを用いた勉強法が非常に有効だ。もちろん私も英熟語の学習ではその方法を用いた。
英熟語の学習方法については「確実に英語で合格点を取るなら英熟語は絶対必要。英熟語・イディオムの勉強方法」で詳しくご紹介している。
文法の参考書 「頻出英文法・語法問題1000(大学受験スーパーゼミ)」
英文法の学習は、これ一冊で十分である。
約1000問の文法問題で構成されている参考書だが、掲載されている全ての問題を解けるようになれば、どの試験でも文法問題は100%正答できるだろう。
1000問と聞けば多く感じてしまうかも知れないが、安心してほしい。
受験勉強期間、同じ1000問の問題だけをひたすら回し続ければ、1000問程度、誰でも覚えられる。
英文法の学習方法については、「大学受験の英文法で満点を取るための確実でシンプルな勉強法」でご紹介している。この記事では英文法の効率的な学習手順や、「頻出英文法・語法問題1000」の具体的な暗記方法について説明している。英文法の学習でつまづいている人は、ぜひ参考にしてほしい。
英文解釈 「英文読解の透視図(研究社)」
英文解釈とは、簡単に説明すれば、「英語の文構造の把握」だ。
英語を学習する上で最も重要な分野であり、まさに英文読解の要ともいえる分野だ。
英文は(日本語もそうだが)、ルール(文法)に従って単語と単語をつなぎ合わせることで構成されている。そして、その構成パターンは限られる。
この構成パターンを押さえてしまうことが、英文解釈の学習だ。
英文構造のパターンさえ押さえていれば、あとは単語を覚えているだけで、どの英文でも訳せるということになる。
そこでオススメしたいのが、「英文読解の透視図」だ。
英文解釈の学習はこの1冊で完璧である。この参考書には、大学受験で使用される英文構造の全パターンが収録されている。
ここに書かれている文章を読めるようになれば、大学受験で出てくる英文は全て読める。試験本番の英文は、所詮、単語が入れ替わっているだけだからだ。
さらに24個の文章しか掲載されていないため、非常に読みやすい。たった24個の文章を読めるようになるだけで、単語さえ覚えていれば、どの英文でもスムーズに読めるようになるのだ。
英文解釈の学習の際にはぜひ「英文読解の透視図」をオススメする。
英文解釈の参考書は他にもある。「ポレポレ英文読解プロセス50(代々木ライブラリー)」や「英文解釈の技術」シリーズあたりがそれにあたる。もちろん、どれを使用しても問題はない。自分にあったものを選択しよう。
英文解釈の詳しい学習手順や「英文解釈の透視図」の具体的な学習方法については「大学受験の英語長文がすらすら読める英文解釈の勉強法」で詳しくご紹介している。英文読解を苦手と感じている、もしくは、具体的な学習方法が分からないという方は、ぜひ確認することをオススメする。
まとめ
- 単語・・・「英単語2001 BLISS(河合出版)」
- 熟語・イディオム・・・「英熟語ターゲット1000(旺文社)」
- 英文法・・・「頻出英文法・語法問題1000(大学受験スーパーゼミ)」
- 英文解釈・・・「英文読解の透視図(研究社)」
以上が、私が実際に受験勉強にて使用した英語の参考書である。これさえやっておけば、どの大学の英語の試験でもおそらく満点に近い点数を取ることが可能だ。
どのような参考書を使えば良いのかを理解して頂けたと同時に、「大学受験でやらなければいけないことは案外少なく、シンプルである」と感じて頂けたのではないだろうか。
もちろん、ここでご紹介したもので無くとも、一定のレベルの参考書であれば、どれを使用しても問題はない。
大切なことは、何度も繰り返し学習することで、各分野1冊の参考書を完璧にすることだ。そして、そのためには、信用できる参考書が必要になる。
信用して本番まで取り組み続けることができる参考書がまだ見つかっていないのであれば、この記事を参考にしてほしい。
そして、いち早く暗記学習に取り組むことをオススメする。