このページでは、センター試験の英語科目の英文法問題(大問2のB,C)を解説しています。
『初学者でも難関大の英文法で合格点がとれるルーズリーフ』と、『頻出英文法・語法問題1000(桐原書店)』の2冊だけで、英文法問題に関しては、完璧に対策できることがお分かり頂けるかと思います。
ちなみに、2018年度センター試験では、英文法問題は満点を獲得できました。(イディオムや単語の学習はしっかりできている前提です。)
今回はセンター試験の過去問を使用していますが、早慶やMARCHなど私大難関受験においても英文法対策はこの2冊で完璧です。
センター試験レベルの問題であれば、基礎学習だけで9割以上取れます。
当サイトは英文法を主に解説しているサイトなので、今回は純粋な英文法知識を問う問題が多い大問2のBとCに限定しています。
しかし、その他の問題に関しても、単語(熟語)・文法・英文解釈のそれぞれの分野を完璧にしていれば、必ず満点に近い点数が獲得できます。
私大入試や、英検などの外部入試においても同じことが言えます。センター試験が廃止になり、制度が変わってもこの傾向は変わらないでしょう。
英語長文を読むためには、単語(熟語)・文法・英文解釈の知識が必須です。裏を返せば、これらの問題集を一冊ずつ完璧にしていれば、必ず英語は「できる」ようになります。
»単語(熟語)・文法・英文解釈のそれぞれの学習方法や具体的な手順
ぜひ、この通りに学習を進めてみてください。2か月ほどでまずは効果を実感できるかと思います。
センター試験レベルの問題であれば、全体を通して8割以上獲得するのが「普通」です。8割得点が難しいようであれば、それは勉強法が間違っているか、勉強不足かのどちらかです。必ず改善できます。もし、当てはまるのなら、NEOREC先進塾の無料相談にてご相談ください。
センター試験の解説
大問2 A
問1)正解③
これは、暗記問題です。
『英頻』の「形容詞の語法」で、【expensiveとhighの違い】というテーマで取り上げられています。
high[low]は「(価格が)高い[安い]」
expensive[cheap]は「(品物などが)高い[安い]」
本問では、「salary」なので、inexpensive、cheapは使えません。
③lowを選びます。
問2)正解②
これは、品詞の知識を問う問題です。
「downstairs」は副詞です。
副詞なので、前置詞の目的語にはなれず、①④は不可です。
③もそもそも品詞が違うので、不可ですが、別の観点からも。
空欄の直前の「went」は自動詞なので、目的語を取れません。よって、③はダメです。
»品詞の役割について
»自動詞と他動詞について
問3)正解①
これは暗記項目です。
quitは動名詞を目的語としてとります。
不定詞は不可です。
不定詞しか目的語として取れない動詞と、動名詞しか目的語として取れない動詞を覚えておきましょう。
「不定詞か動名詞か【一方しか目的語にできない or どちらかで意味が変わる】動詞」で紹介しています。
問4)正解④
これはイディオムとして押さえておきましょう。
「beyond one’s understanding」で「〜の理解を超えて」です。
熟語の学習方法については、『確実に合格するなら英熟語は必要。効率的な勉強方法とオススメの参考書』を参考にしてください。
問5)正解①
時制の問題です。
「for about seven years」と「won」に注目です。。
過去の一時点から過去の一時点までの一定期間を表す時制は過去完了です。
①の「had been writing」を選びます。
»過去完了のイメージ
時制は、イメージをつかむことが重要です。
問6)正解③
連鎖関係代名詞です。
空欄の後ろに「S thought」が来ています。そしてその直後にV(was)。
「SV(言う・思う)+ V」は連鎖関係代名詞の目印でしたね。
»連鎖関係代名詞
問7)正解①
暗記問題です。
『英頻』の「副詞の語法」では、「At first」や「Firstly」についてまとめられています。
本問では、「最初は / 初めのうちは」を表す「at first」を選びます。
問8)正解③
これは自動詞と他動詞を問う問題です。
Aは「saw」と「looked」を選ばせる形ですが、sawは他動詞、lookedは自動詞です。
空欄Aの直後には、名詞「a pair」があるので、sawを選びます。自動詞は目的語を取れないので、lookedは不可です。
»自動詞と他動詞
Bは「saw A Ving」(AがVしているのを見た)。
本問では問われていないですが、知覚動詞は、OCに主述関係がある点に注意です。
»知覚動詞について
問9)正解③
慣用表現として覚えるべき項目です。
『英頻」の「接続詞の用法」に「It will not be long before」(まもなく〜するだろう)の解説が載っています。
本問では、willの代わりに「should」が使われていますが、この慣用表現を押さえておけば、十分解答できるでしょう。
問10)正解③
頻出表現「would rather … than 〜」(〜するよりむしろ…したい)を覚えていれば解ける問題です。
この表現の成り立ちや理解の仕方については「助動詞の単元で頻出の表現を大学受験対策という観点でまとめて解説」で解説しています。
ぜひ参考にしてください。
大問2 B
実際には、下記のような煩わしい手順を踏んで問題を解く必要はありません。全体の「意味」をとり、文法知識に合わせて単語をくっつけていけば、スムーズに正答できます。今回の場合で言えば、イディオムや基本的な文法知識があれば、即答できるでしょう。
しかし、そのような解き方では、「間違ってしまう」ような嫌らしい問題が出題されることも多々あります。(意味や見慣れた表現で判断して適当に塊を作ると、不正解を導いてしまうような問題など)
ここでは、「文法知識をどのように回答に活かすのか」を学んでいただくために、あえて意味を取らずに文法知識だけで正答を導くような解説を付しました。
下記は一例ですが、参考にしてください。
なお、問1)に関しては、簡単すぎて、解説要素が乏しいので省略させていただきました。
問1)〜省略〜
問2)⑥④①③②⑤
まずはVをチェックします。「was」があります。
次に選択肢には「highest」、estがあるので、最上級を作ります。
「the second highest scorer 」ですね。
最上級は、グループの中から他のものと比べて、最も〜な「一つ」を指す表現ですので、「the」を使います。語順は大丈夫ですね。
最上級を使う際には、「どのグループ」の中で最上級なのかを示す必要があります(比較対象を示す)。これは、「in」や「of」などの前置詞を使って表すということでした。ここでは、「on」が使えます。
さらに「on」のOを持ってくる必要があります。
「on the team」
I(S) was(V) the second highest scorer(C) on the team.
問3)④③⑤①②⑥
to give(V) advice(O) __ __ __ __ __ __ using computers(名) .
まずはVをチェックします。「aren’t」があります。
さらに選択肢にはwhoがあります。whoは節内のSの代用なので、節内はSが欠けた状態、すなわち「who V C」か「who V O」などが来ます。選択肢にはVが一つしか無いので、「aren’t」はwho節内の動詞であることがわかります。
次に、whoが修飾するはずの「名詞」を探します。選択肢には「those」のみです。
ここで、whoはthoseを修飾していることがわかります。
「those who aren’t」
もうwho節が作れそうです。aren’tの補語を探してみましょう。Cの役割を取れるのは、名詞か形容詞。選択肢には「familiar(形)」しか残っていません。
「those who aren’t(V) familiar(C)」
残る選択肢は、2枠です。
ここで一旦全体を整理してみましょう。
to give(V) advice(O) _ those who aren’t(V) familiar(C) _ using(名詞) 〜
必然的にこうなります。
who節内の動詞はbe動詞で、VCの形を取っています。これを名詞「using~」とつなげるには前置詞が必要だからです。
withを選びます。(be familiar with )(〜に慣れている)
先頭の空欄には「to」が入ります。(give O to 人)(人に〜を与える。)
to give(V) advice(O) to those [who aren’t(V) familiar(C) with using computers].