大学受験 勉強法

大学受験をするなら知っておきたい合格を確実にする前提知識

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同じ期間、同じ場所で勉強しているのに、落ちる受験生と受かる受験生がいる。

両者は何が違うのでしょうか。

受験に合格するためにやるべきことは一つで、試験本番にアウトプットできるレベルまで合格に必要な知識を暗記することです。

「覚えていること」が重要なのですが、失敗する受験生はこの「覚えること」に集中できていないのです。

難関大学に合格する受験生の大多数が、暗記に重点を置き学習しています。

92%

これは、慶應生100人に実施したアンケート調査で「受験合格で一番必要なことは?」という質問に「暗記」と回答した人の割合です。

「合格すること」や「英語ができるようになる」といったような漠然とした目標ではなく、「この参考書の、この箇所〜この箇所を完璧に暗記する」という目標を持つ方が、成績が格段に上がると思いませんか。

合格する受験生は始めからこのような感覚を持ち、着実に合格への距離を詰めていく受験生活を送っている傾向が強いです。

このように、合格した学生の大半に共通しているような大学受験の取り組み方を知っていることは、その後の受験勉強に大いに役立つはずです。

始めから知っていれば、合格の可能性を格段に高めることができます。

マラソンでもゴールを知っているから、長い距離を目標タイムで走ることができるわけで、ゴールや道筋を知っていないと満足のいく走りができません。

このページでは大学受験の大前提とも言える、合格を確実にするための前提知識についてご説明します。

合格する学生が共通して認識、実践している内容でありながら、多くの受験生が勘違いしてしまっている重要事項を抜粋しました。

これから勉強を始める人や、思ったように成績が上がらない人は、ぜひ目を通してください。

目次

1. 参考書を暗記すれば必ず合格できる

2. どんなに勉強が苦手でも、正しく学習すれば必ず合格できる。

3. 理解→暗記→アウトプットの3ステップが受験勉強の基本

4. 大学別の試験対策など必要ない

5. 難関私立大文系の合否を分ける科目は英語

まとめ

1. 参考書を暗記すれば必ず合格できる。

大学受験は各科目、各分野の参考書を1冊ずつ暗記していれば、必ず合格できます。慶応義塾大学でも早稲田大学でも同様です。

受験生に「早稲田大学に絶対に合格できるか?」と尋ねると、「絶対とは言いきれない。」と答えます。

しかし、「好きな参考書を持ち込めて、時間無制限(何日かけてもいい)ならどうか」と尋ねると「それなら合格できる」と言います。

参考書を持ち込むことは、さすがに現実的に不可能ですが(というかカンニングです)、参考書を暗記することは可能です。

暗記しているということは、時間無制限で参考書を持ち込んでる状態と同じです。回答の際に辞書を引く必要もなければ、参考書を参照する必要も無いのですから。

その「暗記」が難しいんだ、という方もご安心ください。後ほど、「大学受験レベルの知識であれば、誰でも暗記することが可能」という事実をご説明します。

1-1. 難関大学の試験問題の90%以上が基礎問題

大学入試で出題される問題の90%以上は基礎問題で構成されています。それは、難関大学でも相違ありません。

ある程度のレベルの参考書を一冊完璧にしていれば、どんな大学でも合格できます。

試しに、難関大学の過去問を参考書片手に解いてみてください。時間をかけてよく考えれば、9割以上正答できるはずです。

難関大学の問題が難しいのは、参考書に乗ってないからでも、予備校で解法を教わっていないと解けないような高度な問題だからでもありません。

基礎問題と基礎問題が混ざりあい、複雑になっているため難しく感じるだけです。

実際に短期間で、難関大合格レベルまで学力をあげる受験生は、基礎問題を完璧にするために最も多くの時間を割いています。

逆に、レベルの低い大学に行く受験生ほど、一種類の参考書でしか出ないような問題や、一回の授業でしか教わらないような、応用問題(出題頻度の低い問題)に時間を割いています。

全体の10%しか出ないような珍しい問題に時間を割くよりも、確実に出題される90%を完璧に習得するようにしてください。

2. どんなに勉強が苦手でも、正しく学習すれば必ず合格できる。

受験合格の秘訣は、参考書による基礎問題の暗記にあるということはお伝えしましたが、その「暗記」が問題なんだ、と思う方も多いでしょう。

しかし、ご安心ください。大学受験レベルの知識であれば、誰でも暗記可能です。

2−1. 大学受験で暗記すべき知識はそれほど多くない。

各科目各分野の参考書を1冊完璧にすれば合格できるということは前述した通りですが、実際に大学受験で、暗記する項目はそれほど多くありません。

例えば、英語で言えば、暗記すべき参考書はたったの3冊(単語、文法、英文読解)です。

さらに、単語帳を例にあげれば、全てを暗記する必要もありません。前半の3分の2程度を完璧に暗記していれば、十分合格ラインに到達できます。(『単語王』などの分厚い単語帳に取り組むことは時間の無駄です。)

英単語の勉強方法や、必要とされる暗記量については、「どんな大学でも合格できる英単語の勉強手順とおすすめの英単語」でご紹介しています。

文法問題に関しても、覚えるべきはたったの1000問のみです。毎年必ず、この1000問から入試問題は出題されます。

「慶應義塾大学の英語の試験で80点取れるか」と聞かれれば、難しいイメージがあるかもしれませんが、「1000問を一年で覚えられるか?」と聞かれれば、可能だと感じるでしょう。

英文法の勉強方法や、おすすめの参考書については、「大学受験の英語文法で満点を取るための確実で簡単な勉強法」で解説しています。

英語長文に関しても、間違った教え方をしている方は多いですが、単語、文法、英文読解の暗記項目を暗記していれば、必ず読めます。センスや理解力は全く必要ありません。

長文問題を解くのにセンスや理解力が必要とお考えの方は、「英語長文が読めないと嘆く受験生に伝えたい長文読解についての話」に目を通してください。

脱線しましたが、大学受験で暗記する項目は、それほど多くなく、半年〜1年繰り返せば誰でも十分覚えられる分量です。

2-2. 「初めて学ぶ」は10%、90%が復習

また、大学受験において「初めて学ぶ項目」というのは全体の10%程で、90%が復習です。

つまり、勉強期間が10ヶ月だと仮定すれば、最初の1ヶ月は、「初めて学ぶ項目を理解する期間」で、残りの9ヶ月は何度も同じ事を繰り返すだけです。

9月になっても10月になっても新しいことを学びだす受験生や、先生の指示で、段階的に学習させられ、12月にやっとすべての項目を学び終える受験生がいますが(例えば、英語なら夏から長文問題、社会なら12月にやっと1周するなど)、本当に非効率で、もったい無いです。

合格する学生の多くは、初めの数ヶ月で、一気に全体像をつかみ、あとは受験の期間まで、ひたすら同じことを繰り返します。

初学(理解)→復習(暗記)→復習→復習→復習...です。

参考書数冊程度なら、嫌でも覚えてしまいます。

3. 理解→暗記→アウトプットの3ステップが受験勉強の基本

3−1. 理解・暗記・アウトプットについて

インプット(理解→暗記)

一口に暗記と言っても、ただ覚えるだけではありません。と言うより、それでは難易度が上がります。

受験勉強に取り組む際には、「理解→暗記」というステップを踏むようにしてください。

辞書の項目は覚えられませんが、ドラマや漫画のセリフやストーリーは簡単に覚えられますよね。それは、理解が先に来ているからです。

理解=「頭に物事を入れる作業」
暗記=「一度頭に入れた記憶を、頭から逃げないように定着させる作業」

一度で覚えられる人はいません。

子供の頃何気なく見たテレビのワンシーンや、絵本の内容を今でも覚えているのは、その後なんども頭の中で再生することで、理解した内容が、頭の中に定着しているからです。

頭の中でなんども再生するには、理解が伴っている必要があります。理解していないと思い出すことがそもそもできないからです。

勉強する際には、「理解」→「暗記」→「暗記」→「暗記」のサイクルを意識することで、効率が飛躍的に上がります。

アウトプット

アウトプットとは単純に、頭の中にある知識を表現することですが、これを「暗記」と混同してしまっている受験生が非常に多いです。

何か面白い出来事があり、それを人に伝えようとする時、思ったように人に話せなかった経験があると思います。

しかし、なんども同じ話をいろんな人に話しているうちに、上手に説明できるようになっていく。

勉強もこれと同じです。

アウトプットの練習をしていないと、たとえ暗記している項目でも上手く回答することができません

参考書や、授業のテキストの問題は解けるのに、模試や試験の問題になると解けない。という状態を「暗記できていない」と思い込み、スランプに陥る受験生が多い(特に英語の長文問題や世界史、日本史の論述問題に顕著)です。

が、そのような状態の方はぜひアウトプット(つまり、試験問題を解いてみる)を意識してみてください。

1ヶ月もすれば、自信も回復し、今まで覚えてきた知識がすらすらと使えるようになります。

3−2. 目的意識を持って学習する

「理解」→「暗記」→「アウトプット」の3ステップが重要というお話はしましたが、実際に学習する際には、「今は何をやっているのか」を明確にして学習するようにしてください。

例えば、「理解」の段階では、暗記の必要はありません。「理解」のために理解本と呼ばれる参考書を読んでいる時や、予備校の授業を受けてる時に、理解と同時にまとめて覚えてしまおう(暗記)と意気込む受験生が多いです。

が、それは非常に難しく、最悪の場合、理解すらままならないという結果に成りかねません。

なぜなら、頭に入る情報量に対して、取り組む時間が少なすぎるからです。インプット(理解)するだけでも大変なのに、他のことに脳のメモリーを使おうとするから、理解に十分な集中力を割けないからです。

実際に、授業中に必要以上に入念にノートをとっている学生や、理解本を一言一句慎重に読んでいる学生ほど、「理解」が進んでいないことが多いです。

「理解」の段階では、とにかく内容を理解し、流れや要点を簡単に掴むことを意識し、後の時間でメリハリをつけて「暗記」(つまり、理解した項目を固める作業)に徹した方が、効率的で簡単です。

つまり、本来であれば「理解」に徹するべき段階・時間に、暗記やアウトプットを意識することは、かえって理解の妨げになり、非効率になりうるということです。

また、「今から〜のために、〜をする」といったような目的意識を持つことは、受験勉強を着実に進めるために不可欠です。

目的意識を持ち学習し「今朝の自分と、今夜の自分で何が変わったか」「〜の範囲を勉強したから、〜の問題を解けるようになった」ということを把握していれば、ゴールまで自分がどれだけ近づいているか、合格のためにあと何が必要かという事が手に取るように分かり、受験勉強を着実に前に進める事が出来ます。

勉強しているのに、なかなか学力が伸びないという受験生の多くが、このような目的意識を持てていない傾向にあります。

やみくもに学習するのではなく、メリハリと目的意識を持ち、学習を着実に進めるようにしましょう

3−3. 工夫しなければならないのは「理解」の部分。

受験勉強は工夫の必要がほぼありません。やることが決まっているからです。

結局のところ、決まった出題範囲の項目をただひたすら暗記するだけです。

ただ、「理解」の部分は、工夫することで人によっては大きく効率をあげることができます

例えば、我々は通常、理解の仕方として、理解本と呼ばれる各科目の概念について、講義形式で、わかりやすく説明してくれているような参考書を読むことを推奨しています。

理由は、時間的にも経済的にも都合が良いからです。参考書であれば、お金がかからないので、その分、大学受験料や宿泊費など受験本番にかかる費用(受験は水物なので、やはり受験校は多いに越したことはないです。)や、その他の事柄にお金をかけることができます。また、暗記は、何度も繰り返すことが重要なので、参考書による学習は非常に効率的です。「読む」という行為は時間がかからず、短時間に何度も同じ情報をインプットすることができるからです。時間帯も場所も選びません。

英文法の講義など市販の参考書では説明が不十分(もしくは非効率)な分野に関しては、「難関大への登竜門」で無料公開しています。

しかし、理解本ではどうしても内容が頭に入ってこない、逆に時間がかかるという生徒には、大手予備校の映像授業などをオススメしています。

なぜなら、何年も同じ分野を教え続けている先生が、面白おかしく話をしてくれる授業は、印象に残りやすく、「理解」という段階では非常に有用だからです。

予備校の授業で「理解」し、該当箇所を参考書でひたすら「暗記」するというサイクルを指示した結果、大幅に学力が上がった生徒もいます。

今は多くの予備校で単科の映像授業を実施しているので、どうしても理解が進まない科目があれば、楽しく聞けそうな先生を探して受講してみることをオススメします。

ただ、注意して頂きたいのが、予備校の先生に陶酔しすぎて、他の科目や「暗記」をおろそかにしないことです。よく「〜先生の英語、神だわ〜」とか「〜先生みたいにもっと中世時代に詳しくならなきゃ」みたいな話をしている生徒がいますが、予備校の先生が担当科目に詳しいのは当たり前です。それこそ、普通の学生が一年もあれば習得できる科目を、大人になってからも何年も繰り返し人に教えているのですから、解けない問題があるとそれこそ問題です。彼らみたいになる必要はありません。みなさんは、試験本番に合格点を取れるレベルに理解しておけば大丈夫なのです。

もちろん、工夫の仕方は、授業を受けることだけではありません。

予備校の映像授業に限らず、「理解」に効果がありそうなものがあればなんでも利用しましょう。

ただ、何度も言いますが、「理解」は内容や流れが把握できれば、十分です。

メインはその後の参考書や問題集による自習、暗記作業だと思ってください。

理解の方法にこだわるあまり、そこに時間と労力をかけすぎて、肝心な暗記作業がおろそかになるというようなことは、くれぐれも無いように注意してください。

3−4. 理解:暗記:アウトプット=1:8:1

受験勉強の時間配分ですが、暗記に一番時間かけるようにしてください。

イメージとしては、「暗記」するために理解し、「暗記」を活かすためにアウトプットの練習をするという感覚です。

「理解」「暗記」「アウトプット」をごちゃ混ぜにし、理解やアウトプットばかりに時間をかけている受験生は多いですが、非常に効率が悪いことはもうお分かりでしょう。しっかりとメリハリをつけ、上記の配分を意識して学習してみてください。3ヶ月もすれば、必ず学力の向上を感じられます。

4. 大学別の試験対策など本質的には必要無い。

巷では、慶應義塾大学用の世界史や、早稲田大学用の英語など、特定の大学専門の勉強法などが存在していますが、そんなものは必要ありません。

なぜなら、日本大学も明治大学ももちろん早稲田大学も、出題範囲が同じだからです。参考書や予備校の宣伝文句に騙されてはいけません。

また、特定の大学や学部で出やすい問題や知識なども意識しなくて大丈夫です。そこにかける時間を基礎問題の復習(問題集、参考書の周回)にあてましょう

ただ、出題方法や形式は毎年同じことが多いので、過去問で各大問に割く時間配分を決めたり、特殊な出題形式に慣れることは有用です。赤本や過去問題集を使用した試験対策については、後日詳しくご紹介するので、ご安心ください。

5. 難関私立大文系の合否を分ける科目は英語。

もちろん、すべての試験科目を後悔のないレベルまで引き上げることが望ましいです。

が、大学受験で合格することに焦点を絞れば、他の科目に比べて英語の重要さが群を抜いています

極論ですが、英語さえ出来ていれば、大抵の文系私立大学に合格できます。

難関大に限らず、私立文系大学の合否を分けるのは、英語です。

学習の比率としては、【英語:社会:国語=6:3:1】ぐらいの意識を持って勉強してください。

もちろん、英語が苦手という受験生は非常に多いです。

しかし、正しい勉強法を実践すれば、必ず英語の点数は上がります

皆さんもぜひ、正しい勉強法で英語を好きになり、早めに得意科目にするよう心がけてください。

他科目に比べて英語が重要な理由

英語は点差がつきやすい

英語は点差が付きやすい科目です。

世界史や日本史は、体系的な知識を必要としない単純な知識問題が多く、自分が暗記できている範囲が出題された場合、それが直接点数に繋がります。現代文に関しては、誰でもある程度の点数を取ることができます。

社会科目や国語科目は、不得意な受験生でも、ある程度勉強していれば、そこそこの点数を取ることが可能なのです。勉強すれば、すぐにそれが結果として反映されます。

それに比べ、英語は体系的な知識を必要とし、苦手な学生は、本当に点数を取ることができません。

単語、文法、英文解釈という三つの分野が揃って初めて、点数に反映されるのです。つまり、中途半端に学習しても点数が伸びない。

英語をきっちり学んでいる学生と、そうで無い学生では、大幅に点差がついてしまうということです。

体系的に学ぶ必要があるということは、裏を返せば、しっかりと知識を身につければ出題範囲などに左右されずに安定して点数を取ることができるということです。英語ほど芋づる式に得点が取れる簡単な科目は無いです。

英語の配点が高い大学・学部が多い

英語の配点を大きく設定している大学・学部が非常に多いです。

つまり、他科目と英語科目では同じ点数でも価値が違う(英語の点数の価値が高い)場合が多いということです。

英語で高得点を取れば、総合得点を大幅にあげることが出来ます。

大学受験は総合得点で合否を決定するので、その点においても、英語の重要さはお判りいただけるかと思います。

6.まとめ

大学受験をするならぜひ知っておいてほしい合格を確実にするための前提知識についてご紹介しました。

本日ご紹介した内容は、難関大学に合格する受験生であれば、当たり前のように実践している(知っている)ような事です。

逆にいえば、本日ご紹介したような事を知らないがために、成績に伸び悩んだり、せっかくの努力をふいにしてしまう受験生が多いという事です。

取り急ぎ、受験勉強に取り組む際に、最初に知っておいてほしい事を簡単にご紹介しましたが、これを知っているだけでも学習の効率が大幅に上がるかと思います。

まだまだ伝えたい事はありますが、後ほど公開していきますので、定期的にチェックしていただければ幸いです。

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