ここでは、複合関係代名詞について講義しますが、先に「関係詞の基本解説と学習の進め方。たった2つの視点で関係詞は満点。」を必ず読んでください。各関係詞の何を学べば良いのか、を具体的に説明しています。
複合関係代名詞とは
複合関係代名詞
先行詞:無し
後ろの文:不完全
①名詞節「〜でも」=any 名詞 that〜
②副詞節「たとえ〜でも」=no matter +関係代名詞〜
whoever, whichever, whateverのように、関係代名詞のwho, which, whatに「ever」がついたものを複合関係代名詞と呼び、名詞節か副詞節のどちらかの働きをすることができます。
用法については例を見た方が早いです。下記例文を見てください。
名詞節と副詞節で意味が異なります。
また、名詞節は「any 名詞 that(間代)」、副詞節は「no matter 間代」と同じですので、後ろの文は不完全文になる点に注意してください(間代は後ろ不完全文なので)。
関係代名詞とは違い、先行詞は無しです。
whicheverについてはもう一つの用法があるので、個別に紹介しています。
名詞節 (〜でも) =「any 名詞 that~」
ex1) I will read whatever book you like.(君の好きな本を何でも私は読もうと思う。)
= I will read any books that you like.
(→)「like」の目的語が欠けている。
ex2)Whoever wants to come is welcome.(来たい人は誰でも歓迎する)
=Any people that wants to come is welcome.
(→)「wants to come」の主語が欠けている
副詞節 (たとえ〜でも) =no matter + 関係代名詞
ex3)Whatever happens, I will not give up.(たとえ何が起きても私は諦めない)
=No matter what happens, I will not give up.
(→)「happens」の主語が欠けている。
ex4)Whoever comes, don’t open the door.(たとえ誰が来てもドアを開けないでください。)
=No matter who comes, don’t open the door.
(→)「comes」の主語が欠けている。
押さえるべきポイント
- 先行詞と後ろの文
- 名詞節と副詞節の二つの用法があること
- それぞれの訳と言い換え
を押さえましょう。
複合関係代名詞はwhoever, whichever, whateverの3つしかなく、上記のように押さえるべきポイントも少ないので、名前ほど難しいものではありません。
whicheverのもう一つの用法
whichever
「どれでも」「たとえどれでも」に加えて、
名詞節:「どちらでも」=either 名詞 that〜
副詞節:「どちらが〜でも」=No matter which〜
Take whichever book you like.(どちらでも好きな本を取りなさい)
(→)likeの目的語が欠けている。
Whichever train you take, you can get to Tokyo.(どちらの列車に乗っても東京へ行けます。)
(→)takeの目的語が欠けている。
【入試問題対策】複合関係代名詞の練習問題
テーマ103:複合関係代名詞
①who ②whoever ③whoever comes
答えは③です。これは簡単だったでしょうか。
肯定文で先行詞はないので、①は消えます。(頭に「?」が浮かんだ人は「関係代名詞の講義」をチェック)
②を入れてみると、「【Whoever will be welcome】」という一つの節になってしまいます。
英文法の問題を解く際には、全体の英文構造を取ることも忘れないようにしてください。
【Whoever comes】(S) will be(V) welcome(C).
テーマ104:複合関係代名詞の書き換え
Whatever happens, I will not give up.(たとえ何が起きても私は諦めない)
関係代名詞whatについては「関係代名詞what(先行詞なし、不完全分)の説明と、頻出知識の徹底解説」を参考にしてください。