日本史、世界史の試験で、
- 流れを理解しているはずの範囲なのに、問題が解けない
- 用語や、その意味は暗記できているのに、正答できない
と、いったように「ああ、この事について聞かれていたのか。これなら答えられたはずなのに」と思うような経験をしたことはないだろうか。
確かに、歴史の学習では、①流れを理解し、用語の意味や背景を把握する事、②用語そのものや、その意味を暗記する、という二つのステップを踏む学習が最も効果的で、多くの受験生が実践しているだろう。
しかし、それだけでは不十分だ。
上述したような問題は、自分の理解・認識と、試験で出題される問題の切り口がズレていることが原因で起こる。
実際の試験問題は、参考書に掲載されている文言や文脈に合わせて出題されるわけではないことはもちろんの事、歴史の一部を「本当に理解していなければ解答できない」ような形で抜粋して、問題にしているからだ。
これらの問題を解決するためには、
- 普段使っている参考書とは違った視点から見た出来事の因果関係
- 時系列やスケール(場所の配置や、範囲など)
- 実際の問題の出題形式と、答案方法
などを、確認する必要がある。
そのために最適な参考書が「実力をつける世界史/日本史100題」だ。
この記事では、「実力をつける世界史/日本史100題」の最も効率的な学習手順について説明する。
取り組む目的
因果関係や時系列、そして問題の出題形式や解答する際の思考回路について理解することがこの参考書の学習意図である。
流れの理解は理解本で、用語暗記は一問一答問題集で、十分である。
「実力をつける世界史/日本史100題」は、今まで肉付けしてきた知識をより実践的なもの(試験で使える状態)にするために取り組もう。
以下で紹介する学習手順もそれを前提とした方法だ。
学習手順だけ見れば、「本当にこれで力がつくの?」と不安になるかもしれないが、上記の目的を達成するためには最も効率的と言っても過言ではない方法なので、安心して欲しい。
繰り返しになるが、ここでの目的は、理解本や一問一答の学習では持つことのできない視点で、因果関係や時系列を認識し、問題の出題形式や解答方法を学ぶことである。
取り組むタイミングに注意
「実力をつける世界史/日本史100題」は、言わずもがな、しっかりと取り組めば、文字通り実力が付く参考書であることは間違いない。
しかし、この参考書は、取り組むタイミングに注意すべきだ。
この参考書に取り組む目的は、すでに頭の中にある知識を、より実践的なものにすることだ。
つまり、流れや用語の知識が頭に入っていない状態で取り組んでも、あまり意味がない。
解説を読んでもいまいち理解できないでだろうし、断片的に知識をインプットしても、試験本番では到底使い物にならない。
したがって、この参考書に取り組むタイミングとしては、ある程度、歴史の流れを理解できていて、用語の暗記が済んだ状態がベストだ。
「実力をつける世界史 / 日本史100題」の効率的な取り組み方
①赤ペンで答えを書き込む。
1日の範囲を決めて、その日取り組む範囲の答えを確認し、空欄や解答欄に答えを書き込んでしまおう。
付属の赤いシートで隠せば消えるペンで書き込むようにしよう。
②問題文と解答・解説を通読する。
問題文と、解答・解説を、小説や雑誌を読むような感覚で通読しよう。
「実力をつける世界史/日本史100題」の内容と、自分の頭の中の知識・理解を、リンクさせることが通読の目的である。
③赤シートを使って、正答できるかをチェックする。(正答できなかったものは鉛筆でチェック)
通読した後は、赤シートを使って、回答を隠した状態で、正答できるかチェックしていこう。
その際に、正答できなかったものは、鉛筆で印をつけよう。
④鉛筆でチェックしたものを正答できるようになるまで繰り返す(暗記する)
正答できるようになるまで、なんども繰り返し、暗記しよう。
なお、この際にも、回答をノートに書き移したりする必要はない。
赤シートで隠して頭の中で回答→答えを確認→隠して回答→答えを確認...といったサイクルをひたすら繰り返そう。
なんども繰り返し、情報に触れることが、理解を深め、暗記するための効率的な方法である。