突然ですが、willは未来の表現ではありません。
中学・高校と英語の勉強をしてきた皆さんの常識を根底から覆すような発言ですね。
実はwillには未来を表す意味なんて一つもないんです。
willは「心の揺れ(動き)」を表す表現で、「意志・推量・習慣・依頼」などの意味を持ちます。
この話は受験では必要のない知識です。will関連の重要事項の丸暗記を防ぐための豆知識だと思って読み進めてください。
「心の揺れ(動き)」がどうして「意志」や「推量」を表すのか。
例えば、
A year later, I will enter the university.「1年後、大学に入学する」
これは、意志を表すwillです。
「1年後に大学に入学するぞ(したい)」という意志の表れです。
何かを決意したり、意志が形成される過程には、「大学に入学したいな。別の選択肢もあるな。いや、でもやっぱり大学にいくぞ」といったような「心の動き」があると思います。
この「心の動き」をwillで表現するのです。
そしてこれがwillが意志の意味を持つと解釈される所以です。
ここで注意して欲しいのが、決して未来のことだからwillを使っているわけではなく、「心の動き(意志)」を表現するためにwillを使っているということです。
例をもう一つ
It will rain tomorrow.「明日は雨だろう」
これは推量のwillですが、意志と考え方は同じです。
天気の予想をしたり、何かを推量する時には「(明日の天気はなんだろう。今日は曇ってるな、そういえば曇りの次の日は雨が多いな。晴れるかもしれないけど、雨の方が可能性高そうだな。)明日は雨だろう」という具合に、今までの経験や知識を回想することで、推量していると思います。
このような心の動き(心が過去に行っている)をwillで表しています。
「明日学校に行く」という表現も、「学校にいこうかな、休もうかな、いや、行こう」という心の動きがあっての発言ですよね。
このような心の動きをwillで表現するのです。
これも決して未来のことだからwillを使っているのではないのです。
willが表す内容は”結果的に”未来のこと
でも、考えてみてください。予想とか意志って結果的に未来のことになりますよね。
だから学校ではとりあえず未来のことは「will」って教えるんです。
だからややこしくなる。「未来のことはwillで表しましょう」と教わり、大学受験でいきなり、「時・条件の副詞節の場合は未来のことでもwillはNG」と言われ、「でも名詞節の時はいいんだよ」と言われる。
そして、そこが大学受験で狙われるのです。
でも、willが「心の動き」だと知っていれば、この問題は解決できますね。
ちなみに、この話は受験では必要ありません。丸暗記を防ぐための、豆知識として考えてください。