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未来のことでも現在形? | 時・条件の副詞節はこれで理解

まずは予習問題を解こう

予習問題を解いたあとに、この記事を読むことで、英文法概念に対する理解が深まります。その後、お手持ちの英文法問題集で、知識を固めましょう。

»予習問題【時制】はこちら


時・条件の副詞節中では、未来のことであってもwillを使うことはできません。

時制の中でも、入試で狙われやすいポイントです。

ここでは、時・条件の副詞節について、解説しています。

時・条件の副詞節とは
「when、if、until」などを使い、時や条件を示す副詞節のこと。
例) I will call you 【when he arrives】.(彼がついたら、電話します。)
例)【 If it rains tomorrow】, I will buy an umbrella.(雨が降ったら傘を買おう。)

時・条件の副詞節


時・条件の副詞節

未来のことでもwillはダメ


テーマ17:時・条件を表す副詞節と「will」

問4)I will call you when he ( ).(彼がついたら、電話します。)
①will arrives ②arrives ③arrive
答え:②
ポイント:時・条件を表す副詞節では「will」を使うことができない。(名詞節では使える)

時・条件を表す副詞節中では未来のことでも「will」を使うことができず、現在形を用います。

「時・条件の副詞節」=「未来のことでも現在形」と丸暗記しても大丈夫ですが、後述の説明で「will」について理解できれば、なぜ時・条件の副詞節で「will」が使えないかが納得出来ると思います。

面倒くさければ、丸暗記でも問題ない(指導者でも知らない人が多い為、丸暗記している受験生の方が多い)です。

なお、丸暗記をする際には、名詞節中では、willが使えるということに注意してください。

willが使えないのは副詞節中のみです。

名詞節の例
I (S)wonder(V)【 when Ken will come back here】(O).
この場合は「when」節が「wonder」の目的語になってるので、名詞節ですね。名詞節なので、willは使えます。

「時・条件の副詞節」関連の問題で2度と間違わなくなる話

ここから先は余談です。

これを知れば、「時・条件の副詞節中ではwillは使えません」という類の問題で迷うことも間違うことも無くなります。

ただ、この知識が直接出題されるわけではないので、面倒くさければ、通常通り「時・条件の副詞節=未来のことでもwillはダメ」で押さえてください。

willは未来の表現ではありません。

実はwillは未来の表現ではありません。

willには、未来を表すような意味は含まれていないんです。

willは「心の動き」を表すために使う言葉で、「意志」や「予想」などの意味を持ちます。

例えば、

I will go to school tomorrow.「明日、学校に行こうかな」

これは、意志を表していますが、意志が形成される過程にある「心の動き」を表現するためにwillを使っています。

「学校にいく」という意志が形成されるまでには、「明日、何しようかな、学校に行こうかな、いややっぱりやめようか、でも今月欠席多いしな、やっぱり行こう!」といったような感情の動きがあると思います。

このような心の動きを表現するために、willを使うのです。

決して「未来のことだからwillを使う」ということではないのです。

「心の動き」を表すために使ったwillが「結果的に、未来のことを表している」だけです。

そもそも意志や予想は、未来の話であることが多いです。だからwillが結果的に未来を表す文中で使われる頻度も高いということです。

つまり、「will=未来」と認識していても、滅多に問題にはならないんですね。

だから、学校では「willは未来を表しますよ」と教えます。問題にならないので。

そして、その「will=未来」という認識を持っていることが原因で起こる初めての問題が、「時・条件の副詞節中ではwillは使えません」という話です。

でも、起こる問題はこれくらいなので、「時・条件の副詞節中=未来のことでもwillは×」と丸暗記させるのです。

willについては、以下の記事で詳しく説明していますので、よければ参考にしてください。

willが「心の動き」を表すという前提で、時・条件の副詞節にwillを入れてみると、違和感に気付けるはず。

I will call you when he arrives. (彼がついたら、電話します。)

もし、副詞節の中でwillを使うと、I will call you when he will arrives.となりますが、これを先ほどの「will」=「心の動き」という視点を持って読んでみてください。

おかしさに気付くはずです。

「彼が到着(するのかな、してほしいな、するだろう)時に、電話します(しよう)」

おかしいですよね。

「I will call you」には心の動きがありますよね。

「彼が到着したら」電話しようと「私」は考えているんですよね。

対して、「彼が到着したら」の部分に「心の動き」はないですよね。

「彼が到着した場合」という単なる条件を表しているわけですから、そこに心の動きはないですよね。

だから時・条件の副詞節ではwillを使わないんです。

If it rains tomorrow, I will buy an umbrella. (雨が降ったら傘を買おう。)

これも同じです。「雨が降ったら」と言ってるだけで、「心の動き」はないですよね、条件なんですから。

対して、「傘を買う」という行為には「心の動き」がありますね。

雨で濡れるのが嫌だから傘を「買おうかな」という意志があるんですよね。

「名詞節で使うのはOK!」というのも、willを知っていれば

I wonder when Ken will come back here.(ケンはいつここに戻ってくるのだろう。)

これはwhen節がwonderのOになってるので、名詞節です。

この場合は「ケンは戻ってくるだろう(きてほしい)」という「心の動き」があってもおかしくないですよね。

だからwillが使えるんです。