難関大への登竜門

mustのイメージと意味・用法と頻出問題解説 | 大学受験英文法対策用

このページでは、mustのイメージと意味・用法について、大学受験対策という観点で説明しています。

後半にはmustに関する頻出知識について解説しています。

なお、助動詞の基本や勉強の進め方についての記事を読んでから、このページを読むと、より理解が深まります

まだ読んでいない方は以下の記事を先に読んで見てください。

»『助動詞とは話者の意思を表すもの。助動詞の覚え方と勉強方法』(助動詞の基本や勉強の進め方について)

mustのイメージ


mustのイメージ

絶対



テーマ35:mustの重要用法(義務・確信・禁止)

Ⅰ 義務「〜しなければならない」

You must submit your homework by the deadline.(締め切りまでに宿題を提出しなければならない)

用法の捉え方:「絶対にしなければならないんだ」という話者の主観。

関連表現

≒ have to V「〜しなければならない」


厳密にはmustは主観的、have toは客観的というイメージがあるが、入試ではその違いについて理解する必要はない。

⇔ don’t have to V「〜する必要はない」


⇔ need not V「〜する必要はない」


Ⅱ 確信(推量)「〜に違いにない」

He must be a Japanese.(彼は日本人に違いない)

用法の捉え方:「絶対そうだろう」という気持ちの反映。

ポイント

  • 現在時制ではmustの推量用法は状態V(beやknowなど)で使われることが多い。
  • 動作Vの推量用法は過去時制で使われることが多い。

「?」が浮かんだ人は試しに動作Vを推量用法の訳「〜に違いない」に当てはめてみてください。

多くの場合「〜したに違いない」と過去の表現になってしまうはずです(=must have done)。

したがって、現在時制のmustが義務と確信のどちらの用法で使われているかを判断できない時には、動作Vか状態Vかという視点で判断してみるのも有効な手です。

現在時制で動作Vであれば、ほとんどの場合が義務用法だということです。

関連表現

⇔ can not「〜のはずがない」【可能性のcan】


過去⇒ must have Vpp「〜したに違いない」⇔ can’t have done「〜したはずがない」【可能性のcan】


Ⅲ 禁止「〜してはいけない」(否定文で)            

You must not do it. (それをしてはいけない)

用法の捉え方:「絶対してはいけない。」「絶対そうなんだ。」という話者の意見の反映。

ポイント

mustの否定文は禁止の用法です。

「don’t have to」と混同する人が多いので注意すること。

「have to」は「must」と同義と押さえるのではなく、mustの用法のうちの一つである「義務」と同義であることを押さえておきましょう。

関連用法

≠don’t have to「〜する必要がない」


mustのその他の用法

入試ではほとんど出ません。「こんな用法もあるんだな」という程度で押さえておきましょう。

Ⅳ強い勧誘「ぜひ〜してください」
You must come to the party.「ぜひパーティに来てくださいね」
Ⅴ必然「必ず〜するものだ」
All living things must die. 「生きとし生けるものは必ず死ぬ」

mustの頻出知識

テーマ36:must notは「~してはいけない」

問1)The bus leaves at five. We(  )be late.
「バスは5時に出発する。私たちは遅れてはいけない。」
①don’t have to ②needn’t ③mustn’t ④don’t need to
答え:③
ポイント:「must not」の否定は「禁止」。「don’t have to」は「〜する必要がない」

mustとhave toを混同する人が多いので注意してください。

ちなみに、①②④は全て同義で「〜する必要がない」です。

テーマ37:【義務】現在時制以外では’基本的’にhave toを使う。

問2)I (  ) to pass the exam. 「試験に合格するために勉強しなくてはならなかった」
①had to study ②must study ③have to ④must have studied
答え:①
ポイント:mustは語形変化がないので、現在時制以外では基本的に「have to」を使用する。

②を選んではいけません。

mustは語形変化がないので、基本的には過去時制で用いることができません。

現在時制以外で「〜しなくてはならない」を表したい時にはmustの義務用法の代わりに「have to」(〜しなければならない)を使用します。

問題文の場合は過去時制なので、①の「had to」を選択。

③は現在時制なので不可。

④の「must have Vpp」は推量(確信)用法の過去で「〜したに違いない」という意味になることに注意。


have to V

意味「Vしなければならない

→否定文「Vする必要がない


テーマ38:【推量】過去は「must have Vpp」で表す。

問3)太字部分の英文を和訳しなさい。
Takashi passed the Keio University. He must have studied hard. 
答え:「彼は慶應大学に合格した。一生懸命勉強したに違いない。」
ポイント:推量用法の過去=「must have Vpp」(〜したに違いない。)

テーマ37で、現在時制以外で、義務用法の意味を表したい時は、mustではなく「have to」を使用するという話をしましたが、推量の用法で過去時制を表す際には「must have Vpp」を使用します。


mustで過去を表す場合

義務→had to

推量→must have Vpp


»「助V + have + Vp.p.」のまとめはコチラ