ここではこれまで解説した比較の知識をもとに、比較における重要構文や熟語の覚え方(考え方)を列挙しています。
なお、頻出の表現を厳選しているため、すべて載っているというわけではありませんが、問題集に取り組む際に構文や熟語が出てくるたびに、このページにおける考え方を参考にして、今までお伝えした比較の知識と照らしあわせて考えば、丸暗記は防ぐことができると思います。
比較の基本について学んだ前提で解説しています。まだ読んでいない人は必ず先に「比較の講義」を読んでください。
as ~ as can be 「この上なく〜」
as ~ as any「どれにも劣らず」
as many A「同数の」
as good as ~ 「〜同様」
so many ~ 「そんなに多くの〜」
not so much as V「Vすらしない」
without so much as Ving「Vさえしないで」
not so much A as B「AというよりむしろB」
go so far as to V「Vしさえする」
know better than to V「Vしないくらいの分別はある」
as ~ as can be 「この上なく〜」
「(〜という点において)なることができるのと同じくらいかそれ以上」→「この上なく」
as ~ as any「どれに劣らず」
ex)Yumi is as great a pianist as any.
「(偉大なピアニストという点において)Yumi ≧ any」
as many A「同数の」
ex)Yumi can read ten pages in as many minutes.(ユミは10分間で10ページ読むことができる。)
「(manyという点において)pages ≧ minutes」
as good as〜「〜同様」
「(良さという点において)〜と同じかそれ以上」→「〜同様」
so many〜「そんなに多くの〜」
so:そんなに
not so much as V「Vすらしない」
He did not so much as say goodbye to me.「彼は私にさよならということすらしなかった」
「実際に自分がすること < V」
※例文の場合、「彼がしたこと < say goodbye」→さよならということすらしない」
この表現は例文のように、人間として最低限の行動すらしないという意味を含みます。したがって、Vの部分には「やって当たり前」の行為が入ります。
without so much as Ving「Vさえしないで」
「Vすることより≧の行為なしで」→「Vさえしないで」
※これにもVの部分には「当たり前」の行為が入ります。
not so much A as B「AというよりむしろB」
「(多さという点において)A < B」→「AというよりむしろB」
go so far as to V「Vしさえする」
「Vすることと同じくらいかそれ以上遠くに行く」→「Vしさえする」
know better than to V「Vしないくらいの分別はある」
I know better than to beat a person.(人を殴らないくらいの分別はある)
「自分が知っていること > V」→「Vしないくらいの分別はある」
例文の場合は「自分が知っている手段 > beat a person」
皆さんは人に腹が立った時にどうするでしょうか。いきなり殴りかかるようなことはしませんよね?しかし、小さい頃はどうでしょう。小さい頃は友達を殴って泣かせてしまったというようなこともあるのではないでしょうか。子供が殴り合いのケンカをしているという光景はよく目にしますよね。それは感情が高ぶった時に、「殴る」という選択肢しか持ち合わせていないからそうしてしまうわけですよね。皆さんのように大人になれば、次第に暴力以外の「説得してみる」とか「関わらない」とか「気分転換する」などの手段を’知っている’から人を殴ったりはしないわけですよね。で、そうゆう人を「人を殴らないくらいの分別はある」と言いますよね。だから、この表現はこのような意味になったのです。「私は人を殴る以上の選択肢を知ってますよ→人を殴らないくらいの分別はある」ということですね。