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仮定法で押さえておくべき頻出表現のまとめ | 試験問題対策

これまで仮定法過去仮定法過去完了仮定法複合型仮定法未来など、仮定法の基本概念と、それぞれの頻出問題について講じてきました。

それらの基本事項とは別に、仮定法には「If it were not for〜」と「I wish + S + 仮定法過去~」という二つの頻出表現があります。

  • If it were not for〜 (もし〜がなければ)
  • I wish + S + 仮定法過去〜 (〜だといいのになあ)

毎年必ずどこかの大学で出題されます。

ここでは、これら二つの表現についての考え方とポイントについて説明します。

テーマ64:「If it were not for〜」(もし〜がなければ)

例)If it were not for the sun, living thing couldn’t live.(もし太陽がなければ、生き物は生きられないだろう)

「If it were not for〜」=「もし〜がなければ」と丸暗記しても構わないのですが、暗記の負担を減らせるよう、この表現について少々詳しく説明します。

If it were not for the sun, living thing couldn’t live.(もし太陽がなければ、生き物は生きられないだろう)を例に解説します。

まず「for」についてですが、このforは理由を表しています。

日本語訳すると「〜のために」「〜のおかげで」ですね。

Itは形式主語です。このItは状況を指しています。

「もし太陽がなければ、生き物は生きられないだろう」という発言は「太陽があるから、生き物が生きられる」という「現在の状況」があってこそですよね。

Itはその「生き物が生きている」という前提状況を指しています。

つまり、

It is for the sun 【that living thing can live.】「生き物が生きられるのは(It)、太陽のおかげだ(for)」

となるわけです。

これをIf it were not for the sun, living thing couldn’t live.に当てはめると、「もしも生き物が生きていられるという今の状況が太陽が理由では無かったとしたら、生き物は生きられないだろう」となり、これを簡略化すると、「もし、太陽がなければ」となるのです。

Itの説明、ややこしいですね。

Itが状況を表すと、覚えていなくても、forが理由を表すと覚えておけば、すんなりと訳が入ってくるのではないでしょうか。

「If it had not been for〜」(もし〜がなかったら)も押さえておく。


例)If it had not been for your advice, I would have failed.(もし君の助言がなかったら、私は失敗していただろう。)

テーマ65:「I wish + S + 仮定法過去〜」(〜だといいのになあ)

例)I wish she loved me.(彼女が私を愛していたらいいな(今)思う

ポイント:wish+仮定法過去→「〜だといいのになあ」。wishの時制に関わらず訳は固定。

「I wish + S + 仮定法過去〜」の形で「〜だといいのになあ」という表現をすることができます。

注意すべき点はwishの時制が現在形でも過去形でも「〜だといいのになあ」の部分の訳は変わらないということです。

例えば、

I wish she loved me.(彼女が私を愛していたらいいなと()思う)

でも、

I wished she loved me.(彼女が私を愛していたらいいなと(その時)思った)

でも「〜だといいのになあ」の部分は変わらないのです。

wishの時制で変わるのは「〜だといいのになあ」と思ったタイミングです。

「I wish + S + 仮定法過去完了〜」(〜だとよかったのになあ)も一緒に押さえる。


例)I wish she had loved me.(彼女が私を愛していたらよかったのにな(と思う))